ところがどういう訳か、何を言い争っていたか今では思い出せない。そんなものかなぁとは思うが、その方がいいのかもしれない。もしも一緒にいる時にふたりで同時にそのことを思い出したら、また喧嘩が始まってしまうかもしれない。でも本当は、本当に僕が思うのは、何度となく繰り返してきた喧嘩の訳を思い出せなくなった時、初めて仲良くなれる人というのが世の中にいるものなのだなということ。喧嘩をしたことは良い思い出にはなっているけれど、喧嘩の理由なんてもうどうでもよくなっている。
— 池ブクログ